やや難しい占い編(その5)

ホロスコープ・スプレッド 2

 さて、どういうカードが出ているかということをもう一度見てみましょう。

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 ■1.「現在の状況、あるいは質問者自身のこと」
   <ワンドの6>
 ■2.「金運・経済的なこと」
   <愚者>
 ■3.「近くへの旅・コミュニケーション・情報・兄弟」
   <ソードの7>
 ■4.「家庭・家族・母親」
   <カップのナイト(逆位置)>
 ■5.「恋愛・娯楽・スポーツ」
   <ソードの8(逆位置)>
 ■6.「健康・就職・環境・伯父伯母」
   <カップの6>
 ■7.「結婚・パートナーシップ・ライバル」
   <ペンタクルスの3(逆位置)>
 ■8.「生と死・セックス・遺産」
   <ワンドの10(逆位置)>
 ■9.「遠くへの旅・高度な知識・宗教」
   <恋人>
 ■10.「業績・仕事上の地位・適性・父親」
   <ワンドの5>
 ■11.「友人・サークル・新しいこと・変わったこと」
   <運命の輪>
 ■12.「障害・犠牲・敵・霊感」
   <吊し人(逆位置)>
 ■13.「鍵になるカード」
   <ソードの9(逆位置)>
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 これは不倫の末、相手の男性が離婚しないまま子供を産んで、現在は幼い子供を抱えながら親子2人で頑張って暮らしているある女性を占った時のものです。

 「現在の状況、あるいは質問者自身のこと」を見ると<ワンドの6>ですので、気持の状態が、さほど悪いとは思えません。
 ただし「結婚・パートナーシップ・ライバル」<ペンタクルスの3(逆位置)>はあまり良くはありませんね。
 つまりは恋愛面において、このままでは相手からの経済的・精神的な援助は期待できないということですね。
 あえて言えばペンタクルスですから、心よりも経済面での苦労が感じられますね。

 ではその流れで経済面をもう少し見てみましょう。
 「金運・経済的なこと」には<愚者>が出ています。私にはこのカードは、子供ができてこれまでとは違う世界に踏み出していく姿と、こう言っては何ですが「あまり根拠のない、楽観主義」を感じますね。
 心機一転頑張ろうという気持はとても良いのですが、現実がちょっと見えていないところがあるようですね。

 たとえば「業績・仕事上の地位・適性・父親」の位置のカードが社会に出て活躍する時に重要になってくるものですが、ここには<ワンドの5>が出ていますね。
 葛藤が見えます。
 自分の理想と組織の狭間で苦労する姿がありますね。
 「健康・就職・環境・伯父伯母」も<カップの6>なので、職場において自分の気持に閉じこもってしまう傾向が見えています。
 いきなり結論じみたことをいうと、「障害・犠牲・敵・霊感」の位置に<吊し人(逆位置)>がありますから、いずれは努力や前向きな意志が報われる日が来るでしょうが、それまでは試練が続きますね。
 万事順調とはいきません。

 では恋愛以外の対人関係はどうでしょう?

 「近くへの旅・コミュニケーション・情報・兄弟」に<ソードの7>、「家庭・家族・母親」に<カップのナイト(逆位置)>、「友人・サークル・新しいこと・変わったこと」に<運命の輪>ですから、この辺も厳しいですね。
 身近な親族からも援助が受けられない感じです。
 むしろ冷たくされる感じすらありますね。
 これは周囲の反対を押し切って、無理やり子供を出産した依頼人に対する怒りがあるためでしょう。
 親すら温かい態度を見せていませんから、相当なものだと思います。

 友人関係も新しく構築し直さなければならないようです。
 ただしこの方面では悪い方向じゃないかもしれませんね。
 依頼人のことを理解して友情を示してくれるひとも出てくると思います。

 「遠くへの旅・高度な知識・宗教」に<恋人>が出ていますので、引っ越すのもいいかもしれません。
 <恋人>には何かが新しく融合して生まれてくるという意味があります。
 直接的に恋愛に関するカードだとも言い切れないのですが、今の土地を離れた方が、かえって相手の男性との恋愛が良い方向に発展する可能性を感じますね。

 それは「恋愛・娯楽・スポーツ」<ソードの8(逆位置)>からも伺えます。
 徐々に自分を縛っているしがらみから解放されていく様子も見えます。
 
 「生と死・セックス・遺産」は<ワンドの10(逆位置)>ですね。
 これはひとことでいうと、心の奥底が満たされない、対人関係において苦労をどうしてもしてしまうという道に自らが落ち込んでいっている様子でしょうね。

 意地を張っているせいかもしれません。
 子供を守るには意地を張り通さなければいけないとも思っているようですね。

 今は気が張っているからいいのですが、この先、どうしても落ち込んできそうです。
 このカードから判断すると、その時までに新しい土地に移ることを勧めたいですね。
 その方がきっといい出会いなり、再会なりがあります。

 「鍵になるカード」に出ている<ソードの9(逆位置)>は決して嬉しいカードではありませんが、落ち込んだ末にようやく立ち上がりかけている気持をあらわしています。
 その意味でも、このまま今の土地であれこれやっているより、環境を変えた方が、新しい人生を歩みやすいのではないでしょうか。


 ・・・ということで、この講座におけるサンプルのリーディングは終わりです。
 いかがですか。少しは参考になりましたか?

 では、次回から講座のまとめに入ります。

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