やや難しい占い編（その3）

　このスプレッドは、まさに恋愛問題向けのスプレッドです。
　二人の気持ちと今後を具体的に見ていきたい時に、私もよく使用します。
　ちなみにこのスプレッドも、これまで度々ご紹介した占い師・藤森緑さんのオリジナル・スプレッドです。（注）

　さて早速やり方を紹介しますが、その前に、サンプルの画像を見てカードの並べ方を確認してください・

　まずカードをシャッフルして、いったん手元にまとめます。
　次にトップのカードから一枚づつとって展開していきます。

　カードは番号の順に並べていきます。
　並べ終わったら各カードを表に返してリーディングをします。
　各カードの位置の意味は以下の通り。

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　■ 1.　質問事項の過去の状態
　■ 2.　質問事項の現在の状態
　■ 3.　質問事項の未来の状態（近い未来）

　■ 4.5.　対策（問題解決のための）

　■ 6.　相手（あるいは周囲の状況）の過去
　■ 7.　相手（あるいは周囲の状況）の現在
　■ 8.　相手（あるいは周囲の状況）の未来

　■ 9.　質問者の過去
　■10.　質問者の現在
　■11.　質問者の未来

　■12.　最終結果
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　さて、このスプレッドの肝はコンビネーション・リーディングにあります。
　つまり一枚ずつのカードを独立させて解釈するのではなく、複数のカードの意味を総合してあるひとつの結論を導きだします。

　たとえば過去の状況なら、（1.）のカードだけではなく、（6.）と（9.）も合わせて解釈します。
　まだ対策に関しても（4.）と（5.）のカードをそれぞれバラバラに見ず、合わせて解釈します。

　考えてみると、今後、高度なリーディングをするための第一歩、「コンビネーション・リーディング」のトレーニングとしても、この「変形ヘキサグラム・スプレッド」は最適だといえるでしょうね。
　どうか楽しんで自分のものにしてください。

　ではリーディングの参考例として、サンプル画像のものを簡単に解釈してみましょう。

　これは現在、家庭のある男性と付き合っている女性のお客さんから、「新たに気になる男性が現れたので、その彼との仲を占って欲しい」という依頼があった時のものです。

　過去を見てみると典型的なトラブル含みの恋愛関係を示す＜ソードの3＞が出ていて、彼女はそれに疲れていたことも合わせて伝わってきますね＜ソードの10（逆位置）＞。
　でもその状態も以前に比べると、やや好転しつつあるようです。今、気になっている彼との出会いがあったためでしょう。
　その彼は彼女を一人前のきちんとした女性だと思ったようですね。案外とカードが堅いという印象かもしれません＜ペンタクルスのクイーン＞。

　現在を見ると＜ワンドの6（逆位置）＞が気になります。これは彼女の方でしょうが、恋愛で誰かと争っていて、しかもその状態が良くない様子を思わせます。＜ソードのペイジ＞も波乱を思わせます。不倫の相手とは簡単には切れないようですね。
　彼の気持ちを見ると、彼女にいったんは好意は持ったような感じがあるのですが、でも進展しないという状態にやや気が滅入りかけていますね＜ペンタクルスの8（逆位置）＞。

　未来を見ると＜ワンドの7（逆位置）＞が、やや内面の葛藤も含め、状況が収束しつつあることを思わせます。＜節制＞は不倫のような関係とは正反対のベクトルを持ちますから、きっと彼女は不倫関係に一応の決着を付けることができます。
　また彼も＜カップの2＞が示すように、新たな良い関係を得ることができるで
しょう。
　つまりは、2人は上手くつき合えるような気がしますね。

　ところで対策ですが、このコンビネーションは解釈しづらいかもしれません。
　＜カップの4＞と＜悪魔＞。
　これはどちらも何か自分の気持ちの奥にあるものにこだわって、それに囚われている姿を示すカードですね。しかも脱皮したがっているのに、勇気を持てないという感じも伝わってきます。
　この場合、伝統的なカードの意味のままストレートに「よく考えるべき。今は新たな関係に踏み込むべきではない」と解釈すべきでしょうか？
　私は、これは彼女の今の姿だと思いました。「この悩み沈滞している姿があなたの今の状態です」ということを伝え、「それでいいのですか？」と問いかけることが正解だなと思いました。

　最終結果を見ると＜月（逆位置）＞ですね。不安もあるでしょう。でもその不安は状況がよく見えないことから生まれるものです。

　ここで立ち止まっていても消えはしません。

　このカードの流れは、彼女に不倫関係に終止符を打ち、新たな関係に踏み出すことが彼女のより良い未来に繋がることを示しているのでしょう。

（注）
　以前に紹介したスプレッドと同様、藤森さんの著書「ぜったい当たるタロット（魔女の家BOOKS）」に記載されているものです。
　ここに紹介するにあたっては、藤森さんご本人の許可を得ています。

　藤森さんのHP
http://www.d3.dion.ne.jp/~fujimido/index.html