簡単な占い編(その4)

 さて今回は「簡単な占い編」のまとめです。
 これまで占いをする前の準備と3つのスプレッドの紹介をしてきました。

 どうでしょう?
 だいたいタロット占いというものがわかってきましたか?

 ではここで、今後のことを考えて、占いをする時の心得のようなものをいくつかあげておきます。


 ■ スプレッドの解釈においては自分の感性を優先させること。

 占いに慣れない間は、往々にして「さあ、どういうカードが出たかな?」と思い、すぐに解釈本などでカードの意味をチェックしたくなるものですが、
ちょっと待ってください。
 タロットカードの意味はあなたの心から引き出すのが原則です。
 もちろん、そんなことを言ってもそれを最初からそれをやるのはなかなか難しいでしょうから、ある程度自分の感性で解釈をしてみてから、さらに本で意味をチェックをするというのは構わないでしょう。
 ただ最初から本に頼るのはやめましょう。

 それは洋画を見る時に、日本語吹き替え版を見て本来の台詞をわかったつも
りになっているのと同じです。
 結局それではいつまでたっても細かい原語のニュアンスを知ることはできま
せん。(う〜ん、良い例えでしょうか?)


 ■ スプレッドはフレキシブルに解釈しましょう。

 スプレッド各位置の意味は当然大切ですが、それを越えた解釈も時には必要です。
 また必要と思えば最終結果の位置や未来の位置にカードを付け足してみるのもいいでしょう。
 自分なりにスプレッドはアレンジしてよいのです。
 ちなみに私はクライアントから質問を受けたその場で、答えを出すのに最も適すると思われるスプレッドを即興で作って実践することもしばしばあります。

 タロットカード及び、スプレッドへの信頼感さえあれば、決まりごとなど、どんどん無視しても結構です。
 誰かがあなたに訳知り顔で「そんなやり方は見たことも聞いたことも無い」と言ったとしたら、あなたは「知らない人は黙っていなさい」と答えてあげましょう。


 ■ 気分が大事。

 あなたがもし気が向かない時でも占いをやらざるを得ないプロの占い師ならともかく、そうじゃないとしたら、調子がいまいちの時に、たとえ頼まれたとしても、無理して占いをするのはやめましょう。
 カードからちゃんとした情報を引き出せなくなるだけでなく、占い自体がつまらないものに思えてくることでしょう。


 ■ たくさん占ってみましょう、ただし・・・

 どんなに情報を仕入れて頭でっかちになっても、それは占いの研究家でしかありません。
 実践することが大切です。
 最初のうちは、気の合う友人を相手にするのがいいでしょう。
 常識的なセンスと適度に柔らかい頭を持つ人がいれば最高ですね。そういう人に大いに協力してもらってください。

 決して波長の合わない人、特に占いを馬鹿にしていたり、頭から否定しているような人を相手にしないでくださいね。彼らの辛らつな批判に対抗するには、それなりの経験と実力が必要です。
 それと占いを信じすぎる人も危険です。気持ちの弱い人も相手にしてはいけません。


 ■ 世間ではまだまだ占いの使い方を知らない人が多すぎます。

 もしあなたがこれからもタロットをはじめ占いに、たとえ趣味としてでも関わっていくつもりがあるのなら、いろんな機会に「占いは利用してこそ価値がある」ということを周囲の方に教えてあげてください。
 「良いところだけを信じる」などという考えは危険です。

 考えてみてください。せっかくこの先に危険なカーブがあると教えてあげているのに「いやそんな悪いことは信じない」という人がいたらどうでしょう。その人はカーブを曲がりきれずに事故を起こしてしまうでしょうね。
 「良いところだけを信じる」のではなく「悪い結果こそ信じて適切な対処を試みる」ことが大切なのです。
 そうじゃなきゃ、占って警告をする意味がないでしょう。
 自分の耳に快いことだけを聞くという態度は、結果的にその人を窮地に追い込みます。

 また反対に良くないことを聞いて落ち込むだけの人も結構多いものですが、そっちもまた問題ですね。
 占いの結果を無視する・悲観的に受け止める、そのどちらも良くありません。
 その人の人生は、結局その人自身がコントロールしていくものです。占いはサポートに過ぎません。

 どうか誰かを占う時には、その辺りをしっかり教授してあげてくださいね。


 ということで、本当にさわり程度でしたが、「簡単な占い編」はここで終わり、次からはもう少しタロット占いに深く関っていくために、ちょっと概念的なことについて考えてみたいと思います。
 スプレッドの解説のように実戦的な話ではないので、やや退屈かもしれませんが、後々生きてくることだと思いますので、どうかお付き合いください。

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