簡単な占い編(その3)
二者択一スプレッド
では今回は「二者択一スプレッド」をご紹介しましょう。
このスプレッドはその名の通り、二者択一の問題に直面した時に用いるものです。
人生においてどちらかを選ばなければならない事態っていうのは、結構あるものですよね。そういう時の参考としてお使いになってみたら良いと思います。
ちなみにこのスプレッドも占い師・藤森緑さんのオリジナル・スプレッドです。
はからずも2回続けて藤森さんのスプレッドを紹介することになりましたが、どうもそのままでは「他人のふんどしで・・・」っぽいですから、今回は私自身のアレンジも含めてご紹介したいと思います。
まあそれはともかく、やり方を説明しましょう。
まず「Aにするか、Bにするか」という二者択一の形に質問をまとめます。
質問が決まったら、カードをシャッフルして、いったん手元にまとめます。
次にトップのカードから一枚づつスプレッドしていきます。
並べる順番と形は右の画像を参考にしてください。
並べ終わったら各カードを表に返してリーディングをします。
各カードの位置の意味は以下の通り。
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■ 1.「質問者自身に関すること」
■ 2.「Aを選んだ場合の現状」
■ 3.「Bを選んだ場合の現状」
■ 4.「Aを選んだ場合の結果」
■ 5.「Bを選んだ場合の結果」
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
では、サンプルを使って、簡単なリーディングをしてみます。
これは仕事に関する質問を受けたときのものです。
クライアントはファッション関係の販売をしている方で現在は単身赴任をしている方でしたが、地元に帰って落ち着いて暮らすか(待遇は今と同じ)、さらにキャリア・アップを目指して見ず知らずの土地に行くか(さらに責任ある地位になれる)、どちらが良いだろうという質問でした。
Aが「地元に帰る」、Bが「新しい土地に行く」です。
サンプルでは以下のようになっていますね。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
■ 1.「質問者自身に関すること」
<ワンドのエース(逆位置)>
■ 2.「Aを選んだ場合の現状」
<カップの4(逆位置)>
■ 3.「Bを選んだ場合の現状」
<吊し人(逆位置)>
■ 4.「Aを選んだ場合の結果」
<ワンドの8>
■ 5.「Bを選んだ場合の結果」
<カップの2(逆位置)>
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質問者自身の現状を見てみると<ワンドのエース(逆位置)>ですから、進路に迷って本当に悩んでいる様子が伝わってきますね。
希望を持って新しい道に踏み出そうという感じではありません。
やる気が無い訳じゃないのですが、どうも方針が定まらず、エネルギーのはけ口に困っているようです。
「Aを選んだ場合の現状」は<カップの4(逆位置)>です。
馴染みのある土地に戻ってとりあえずは、気持が落ち着くのでしょう。悩みは晴れてきそうです。
静的な感じの進路ですね。(現在の印象では)
それに対し「Bを選んだ場合の現状」は<吊し人(逆位置)>。
これはやはり試練が付きまといます。新たな成長が望まれます。
ある意味、Aは安易な道、Bは困難な道と言えるでしょう。
では結果はどうでしょう。
「Aを選んだ場合の結果」は<ワンドの8>。思ったより様々なことが展開していきます。本人の意思とは関わりのないところで激流が生じ、この方がそれに巻き込まれていく様子が伝わってきます。
今感じるほど安易でもないようですね。
そのことをクライアントに聞いたら、地元に残してきた家族や親戚との関係があるので、その方達と交わるとどうしても自分が仕事でやりたいことが、やれなくなりそうだということでした。特に家庭には問題があり(離婚問題)、かなりやっかいなことになりそうでした。
それではBを選んだ場合はどうでしょうか。
<カップの2(逆位置)>が示すのは人間関係がギクシャクしているということ。
これは新しい職場での人間関係だと思われます。
ただし克服は可能だと思います。
<ワンドの8>のように大きな数字ではありませんし、新しい道に踏み出したならこの程度のことはありがちだからです。
それより<吊し人(逆位置)>との関連から、それは必要な試練なのではないのかなとも思われます。
出たカードをもう一度見回してみますと、クライアントはAの道に傾きかけていますが、それは案外きつい道になりそうだということ、Bの道は確かに試練がつきまといますが、それはクライアントの成長にもつながるだろうということです。
仕事に賭けたいのであればBの道が良いでしょうね。
ちなみにクライアントは後にBの道を選び、今、頑張っているところです。
ところで、この二者択一のスプレッドはカードの展開枚数が少ないので、結果の所でワンオラクル的な見方をしなければいけないことがよくあります。
そのため私は右の画像ののように結果の位置に2枚づつカードを置くこともよくあります。この2枚を関連させてより深く結果を見てみようという魂胆です。
またAの道・Bの道それぞれの流れを把握した上で最終的な選択の助けになるようなキーカードを一枚付け加えることもよくやっています。この画像でいうと<愚者>がそれですね。
このようにカードを加えていくことで同じスプレッドでも使い勝手が変わっていくことが良くあります。
どうかみなさんも研究されてはいかがでしょうか。
ということで、実質的に「簡単な占い編」は今回で終わり、次回はまとめです。
前回の新クロス・スプレッド同様、藤森さんの著書「ぜったい当たるタロット(魔女の家BOOKS)」に記載されているものです。
ここに紹介するにあたっては、藤森さんご本人の許可を得ています。
藤森さんのHP
http://www.d3.dion.ne.jp/~fujimido/index.html
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