占う前の準備編(その3)
今回のテーマは「シャッフルと基本的なカード扱い」です。
まず占いをする場所を確保してください。もちろん前にも言ったとおり、特別な部屋でなくても構いません。
テーブルにクロスを広げ、その上に裏返しのままデッキを置きます。
次にカードをシャッフルします。
シャッフルとは何かということはわかりますね。早い話がカードを混ぜ合わせることです。
これは例えば、トランプでも同じ事ですね。
ただタロット占いにおけるシャッフルの場合、カードの順番だけではなく、カードの上下も入れ替る必要があります。そこでたいていの場合、トランプでいうところのヒンズーシャッフルやオーバーハンドシャッフル以外に、大きく円を描くようにカードをかき混ぜるというやり方のシャッフルを取り入れることになります。(注)
また、シャッフルに関しても、絶対という決まりはありません。タロット占いに慣れていくうちにだいたいの人が、自分なりのやり方を作っていくものですし、何より、自分の気持ちにしっくりと馴染むという事が一番大事だと思いますからね。
参考までに私が普段やっているシャッフルのやり方を書いておきます。
ただし、これが最適の方法だとは言いません。私が長年やっているうちに癖になってしまった方法だというだけです。
■1. 大きく輪を描くシャッフルする。
基本的に、両手で右回りに回す。
■2. カードをまとめヒンズーシャッフルをする。
回数は決めない。気持ちがおさまるまでやる。
■3. カードを3つの山に分ける。
質問者が目の前にいる時は、そのうちのどれかを選んでもらい、選ばれた山を上下ひっくり返す。もし質問者が目の前にいなければ、真ん中の山をひっくり返す。
■4. 再びカードをまとめ、2.と同じくヒンズーシャッフルをする。(ここで終わる時もある)
■5. 気持ちが必要としたら、さらに数度カットをする。
その後、軽くヒンズーシャッフルをして終わる。
この他、カード扱いについては、基本的には丁寧に扱うという事を肝に銘じておいてください。使わない時はちゃんと順番通りにまとめ、ケースにしまっておいてください。(なるべく・・・ということです。頻繁に占いをするのであれば、いちいち順番どおりに並べ直さないでもいいかもしれません)
また、この場合のケースとは、他に適当なものがなければ、デッキが元々入っていた箱を使ってもらって結構です。
では最後に、前回の繰り返しになるかもしれませんが、実際に占いをする前の心得を書いておきましょう。
☆ 占いをする前は少なくとも手を洗いましょう。できれば不純物の少ないハーブ石鹸などを使うといいですね。
☆ カードをケースから取り出してすぐに占いを始めるより、軽くシャッフルなどをしてタロットカードのウォーミングアップをします。カードに「今から占いを始めますよ」と教えるつもりで。
☆ カードを展開するテーブルには、クロスを使いましょう。また、できるだけテーブルの上は片づけておいた方がいいですね。あまりにも日常生活の香りが強いものは少しの間、遠ざけておきましょう。
☆ お香やオイル、キャンドル、BGMなどはお好みで使って下さい。もちろん使わなくても構いません。あくまでも本人の気持ちを落ち着かせ、集中ができやすい環境を作るのが目的です。
ちなみに私は普段、オイル(瞑想用のもの) とBGM(環境音楽かクラシック、もしくは中世ヨーロッパの民族音楽) を使っています。どちらも生活色の濃い空気を変えるためです。お香も気が向けば使っています。
個人的な好みですが「サンダルウッド」や「フランキンセンス」などが場の浄化も含めて効果的だと思えます。キャンドルに関しては私の場合、明るい室内で占いをすることが多い関係で使っていません。
ということで、次回からは、いよいよ実占です。
(注)
ヒンズーシャッフルは(右効きの場合)左手で縦にカードを持ち(つまりカードの長い方の縁を持ち)右手でそのカードを混ぜていく方法。もっともオーソドックスな方法ですね。それに対して、オーバーハンドシャッフルは左手でカードを「横」に持つ方法。西欧ではこちらが一般的です。
実はタロット占いの方法として、正位置・逆位置を取り入れない方法もあります。これはとても高度な技術なので、初心者にはお勧めしませんが、そういう占い方をするなら上下を入れ替える必要はないので、シャッフルの仕方もヒンズーシャッフルやオーバーハンドシャッフルだけでいいかもしれません。
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