すべての男女は星である」ということ

 最近、あちこちで占いをする機会があって、そこでちょっと考えたことがあります。
 占いに依存しすぎる人たちのことについてです。

 ところでいきなり話題が変わるようですが、「すべての男女は星である」という言葉を私はこのホームページの最初にあげていますが、お気づきになられたでしょうか?
 この言葉は有名な魔術師アイレスター・クロウリーの言葉ですね。私の大好きな言葉でもあります。

 クロウリー自身は悪名高い人物でもあり、決して品行方正な君子ではありませんが、私は昔からなぜだか好きです。
 理由は簡単には答えられないのですが、あえてひとつだけあげると、
「人間というのは決して神の操り人形ではなく、各個人個人が独立した誇り高い存在である」ということを前提にその思想を組み立てている人物だからということがありますね。
 そして、その思想を簡潔な言葉にしたのが前述の
「すべての男女は星である」ということになります。

 さて、あなたは占いをしてもらって、その結果、どうしようもない状況から救われたという経験をしたことがありますか?
 これというのは、不確定な物事に対する不安を占いによって劇的に取り除くことに成功して良い結果を得たという体験になるのでしょうが、それはある意味、麻薬のように危険な体験でもあります。

 なせならそれ以降、本来は自分自身が行わなければならない物事に対する意思決定を、占いというものに任せてしまう気持が生まれてしまうことにもなるからです。

 先のクロウリーについてのところでも少しお話しましたが、なぜ人間は尊い存在なのでしょう?
 それは、
神からも独立したところで、自分の運命を自分で決定する力を持っているからです。
 占いにその権利を委譲してはいけません。
 それは人間の尊厳に関わる問題です。
 星はあくまでも自分で輝くものです。明るい暗い、新しい古いの差はあっても光そのものには貴賎があるはずもありません。

 どうか占いの利用法を間違わないでください。
 占い師はあなたのアドバイザーではあっても、主人ではありません。あなたの人生の中において、あなた以上の存在ではないのです。

 「すべての男女は星である」・・・もちろんあなたも私もその星のひとつなのです。

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